足し算、引き算、かけ算まではつまずくことなく理解できていたお子さんでも、割り算で苦戦する場合が多いのではないでしょうか。
多くの算数が苦手な子供は割り算でつまづきやすく、算数が嫌いになるきっかけとなる場合も多いです。
つまづくポイントも多く、お子さんがなぜ理解できないのかが分からず、教え方に悩む親御さんも少なくないでしょう。
今回は割り算でつまづく原因から、学習する際に抑えておくべきポイントを解説しています。
お子さんが割り算でつまづかないように、家庭でも対策を進めましょう。
小学生はなぜ割り算の勉強でつまづくのか
割り算は足し算、引き算、かけ算の理解が問われるため、これまでよりも理解しなければいけないポイントが多くなります。
計算の手順もこれまでとは異なる点もあり、暗記や規則性だけで作業的に計算しているままでは、つまづく可能性が高いです。
まずは、つまづきやすいポイントについて解説しますので、お子さんがつまづきを理解してあげましょう。
割り算は足し・引き・掛け算すべてを使って計算する
足し算、引き算はそれぞれの計算概念のみ、かけ算では足し算の概念の応用と、それぞれの計算に用いる概念が多くありませんでした。
しかし、割り算は足し算、引き算、かけ算のすべての概念を用いて計算する必要があります。
ですので、小学校2年生までの算数学習を理解していることが前提となります。
計算順序が逆になる
足し算、引き算、かけ算は1の位から計算しますが、割り算は大きい位から計算するため、計算順序が全く逆となります。
上記の図の通り、かけ算まではすべて右から計算しますが、割り算になると左から計算し、大きいくらいの数をまず求めます。
これまで学んできた計算手順と逆の計算手順となるため、混乱して、つまづく要因となっています。
割り算の答えには2通りの意味がある
親御さんは気付きにくい、お子さんがつまづくポイント割り算には潜んでいます。
割り算の持つ2つの意味、「等分除(とうぶんじょ)」と「包含除(ほうがんじょ)」です。
・等分除 (全体量)÷(いくつ分)=(一当たり量)
・包含除 (全体量)÷(一当たり量)=(いくつ分)
以下のようにそれぞれを問題文とともに具体的に解説します。
等分除では1人ずつに均等に配っていき、最終的に1人あたりにいくつ配れるかを問う問題です。
一方、包含除は、3つずつ配っていき、何人に配れるかを問う問題です。
どちらも同じ割り算なのですが、2つの考え方の違いを理解していることは、文章題を解く際にも、重要になります。
「1当たりの量」「全体量」「いくつ分」の関係は学習が進むにつれ、より複雑化します。
また、「速度」「距離」「時間」を解く際にも、関係性の理解というのが重要となるため、「等分除」「包含除」の理解は大切です。
あまりが出現する
かけ算までは与えられた問題を解いた際に出てくる答えは1つだけでした。
しかし、割り算は全てが割り切れるというわけではなく、答えに付随して「あまり」の計算も必要となります。
全体量も割る数も大きくなるほど、あまりが出てくる場合も多くなります。
割り算は「全体量(割られる数)」「割る数(いくつ分)(1当たりの数)」「答え」「あまり」の仕組みの理解が大切です。
推測が必要となる
割り算は、かけ算までの計算と違い、これまで学んできた九九を活かした推測が必要となります。割り切れずにあまりが出る場合は、あまりが最小限になる数字を答えとして導かなければなりません。
例えば、29÷4=7あまり1となりますが、理解があやふやなうちは29÷4=6あまり5と導いてしまう場合もあるでしょう。
29に合わせることに意識を取られ、4が7つではなく、4が6つで24、あまりを29-24=5と考えてしまうのです。
答えとしては誤っていても、数字の辻褄自体は合ってしまう状況が生まれてしまうため、難しく感じてしまうかもしません。
割り算の学習の重要性
割り算でのつまづきを解消しておくことは、今後、学習するさまざまな単元を学ぶ際の基礎になります。
割り算を理解していると、日常生活でも役立つ場面が多いです。
また、割り算の後に学ぶ分数、小数も割り算の知識が基礎となり、文章題を読み解くためにも基本概念の理解は必須です。
割り算は日常で使うことが多い
お子さんが友達とお菓子を均等に分ける場面は、一番分かりやすい日常生活で割り算を使う場面でしょう。
買い物へ行けば50%オフの看板を見かけた時、それがすぐに、いくらになるか計算できるのも割り算とかけ算の理解あってのものです。
割り算は日常的に必要とされる場面が多くあります。
文章題でのつまづき防止になる
割り算の文章題では、「等分除」「包含除」の理解がまず一番の壁になります。
割り算を形式的に理解してしまっていると、算数の文章題でつまづきやすくなります。
個数、人数などの場合は「全体量(割られる数)」「割る数」「答え」の関係性が分かりやすいです。
しかし、速度、割合などで関係性が分かりにくくなると、混乱しやすくなります。
割り算の基本的な仕組みの理解はとても大切です。
分数、小数の理解につながる
割り算の理解は分数、小数の学習にも非常に関係しています。
小数や分数も割り算を元にして考えたり、中学生になると理科でも割合が登場し、割り算が必要となります。
割り算の習得は他の単元での学習にも大切となります。
小学生が割り算の勉強でつまづかなくなるには
小学生が割り算でつまづかないためには、割り算までの学習内容の理解と割り算の意味の理解が非常に重要です。
しかし、ただ言葉で説明しても、お子さんが正しく理解するのは難しいでしょう。
視覚や体験を通じて理解ができるように、親御さんが説明してあげることが大切です。
以下で紹介するポイントを押さえると、割り算でのつまづきを防止しやすくなります。
かけ算の意味を理解できているか
もし、お子さんが割り算に苦戦している際は、まず、かけ算の理解が出来ているかを確認するようにしましょう。
割り算は割られる数の中に割る数がいくつあるのか、つまりかけ算の理解が大切です。
かけ算で九九を学ぶ際、学校でのテストは速度を計る場合が多いため、速度ばかりにお子さんは気を取られてしまいます。
リズムと暗記で九九を覚えてしまっているだけになり、九九の中身のかけ算の内容理解があやふやになる恐れがあります。
そうすると、割り算の答えを導く際に、割られる数の中に割る数がいくつあるのかを考える時に苦戦しやすいです。
九九ができるようになったら、答えから、かけ算の式を自ら考えさせてみましょう。
答えが記入されていて、かけられる数とかける数が空白の穴埋め形式の問題を解かせるのがおすすめです。
割り算の意味を理解させる
「AのなかにBはCふくまれる」という基本概念の理解が今後の文章題でのつまづき防止となります。
最初のうちは個数、人数など分かりやすく数えられる単位で問われるため、つまづきづらいでしょう。
やがてBの部分が割合や時間などさまざまな単位に変わり、CだけでなくAやBを求める問題も登場します。
そこでつまづかないためにも基本概念の理解が非常に大切です。
実際に家庭でお菓子の数を数えた後、家族みんなに分けていき、何個ずつになるかを実際にお子さんに体験させてあげてください。
数字の動きを視覚で認識しながら、自ら動かして体験させることは、概念を理解するためにも非常に有効です。
基本概念に合わせて「等分除」「包含除」についての違いを理解しておくことも大切です。
ここでは、トランプを用いてもらうとそれぞれの違いを体験させやすいでしょう。
家族に1枚ずつ配っていくと1人当たり何枚配れるかの「等分除」の考え方がまず体験できます。
次に例えば5枚ずつにカードを分けさせて、5枚に分けたカードがいくつできるのかの「包含除」の考え方が体験できます。
考え方を体験したら、お子さんにトランプであったりお菓子やおかずなどを正しい分け方ができるまで経験させましょう。
できるようになったら、次は文章題でも同様に理解できるか確認しましょう。
概念が正しく理解できていれば、問題が複雑になっても求めるべきものを正しく認識できます。
図で理解させる
実際に物を数えて分けることを体験する機会とともに、図で考え方を学ぶことも割り算の基本を理解するにはとても有効です。
初歩的なものは長方形を書いて、例えば5個に分けてと言って、お子さんが正しく分けられるかを確認しましょう。
四角や丸などの図形を用いることで、多面的な理解を促せます。
どんな角度からでも正しい理解ができるようにしてあげましょう。
早い段階でひっ算を取り入れる
ひっ算を取り入れると、あまりの計算や大きな数の位から答えを求める流れが、視覚的にとらえやすく、手順を理解しやすいです。
通常の横からの計算だと、あまりを頭の中で計算する必要がありますが、ひっ算であれば自然とあまりの計算が可能となります。
割り算に慣れていないからこそ、ひっ算を取り入れるのは割り算の理解に集中するためにも有効な手段です。
まとめ:割り算でのつまづきは高学年~中学生にも響くので早めの対策を
割り算が算数の学習では、算数への苦手意識を持つ子が増える最初の関門です。
ここでのつまづきは、文章問題が難化する高学年、さらには中学生での数学でも影響を与えます。
速さ・割合の問題がやがて、速さ・割合の方程式に発展します。
割り算の基本概念の理解が、文章題を正しく理解するために大切です。
割り算の学習の際には、お子さんが今回解説したつまづきポイントや基本概念の理解がしっかりできているかを確認しましょう。
もし、お子さんが苦戦しているからと言ってイライラせずに、じっくり基礎固めに一緒に取り組んであげてください。
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