小学生の子どもに勉強を教えていると
「どうやって教えたらいいんだろう。教え方に何かポイントってあるのかな?」
「せっかく教えているのに集中しない子どもにイライラする。どうしたらいいの?」
と、お悩みの方もいるでしょう。
そこで今回は、小学生の子どもに勉強を教えるときのポイントをわかりやすく解説します。
自宅で学習する時間が、親子で過ごす楽しい学びの時間となるため必見の内容です。
親が勉強を教えるメリット
まず、親が勉強を教えることで得られるメリットは次の3つです。
- 子どもに合わせた対応ができる
- 子どもと関わる時間となり、子どもの現状を知れる
- お金がかからない
それぞれ詳しく見ていきましょう。
子どもに合わせた対応ができる
親が勉強を教えるため、学習する内容やペースを子どもに合わせられます。
苦手分野を集中的に教えたり、わからないところをその場ですぐ質問・解答できるのも魅力のひとつです。
また、勉強時間も好きに設定できるため、子どもの集中しやすい時間を選んで学習でき、効率よく勉強できるでしょう。
子どもと関わる時間となり、子どもの現状を知れる
一緒に勉強する時間は、親子の交流がはかれ、子どもの現状を知れる良い機会です。
勉強がどの程度すすんでいるのか、得意分野や苦手分野、子どもの理解度などが把握できます。
また、何気ない会話から学校での生活内容を聞けたりと、勉強以外でも親子のコミュニケーションをはかれる場になるでしょう。
お金がかからない
塾に通ったり家庭教師をつけたり、通信教室を利用するのとは違い、親自身が勉強を教えるため、お金はかかりません。
物価が高騰して家計への負担が大きい中、親が子どもに勉強を教えられれば塾代などを節約できます。
浮いたお金を子どもの教育資金に回すなど、将来の貯金として活用できるでしょう。
親が勉強を教えるデメリット
親が勉強を教えるデメリットは次の3つです。
- 一定時間が勉強のためにとられてしまう
- 親への甘えがでてしまう
- 親子ケンカが起きやすい
これらのデメリットについても把握しておきましょう。
一定時間が勉強のためにとられてしまう
実際に子どもに勉強を教えるときだけでなく、スケジュール管理や課題の準備などにも時間がかかってしまいます。
また、親と学校での教え方に違いがあると、子どもが混乱してしまうため、今の勉強法を学ぶ時間が必要です。
仕事や家事、育児の合間にプラスして一定時間がとられてしまうので、親の負担は大きくなります。
親への甘えがでてしまう
親への甘えがでて、集中せずにだらけてしまったり、勉強内容を全て親任せにしてしまったりする可能性があります。
全て親が決めてしまうと、自分で計画を立て、勉強をしようという自主性が育ちません。
学習計画は、子どもの意見も取り入れて立てるよう意識しましょう。
親子ケンカが起きやすい
自分の子を相手に教えるため心理的な距離が近くなり、親子ケンカが起きやすくなります。
「こんな簡単な問題がなぜできないの?」と理解できず、イライラしてしまうことは少なくありません。
厳しい言葉遣いで叱るような教え方になり、子どももやる気を失い負のループに陥ってしまいます。
親が勉強を教えるうえで、特に悩ましい内容になるでしょう。
小学生の子どもに勉強を教える5つのポイント
小学生の子どもに勉強を教えるときのポイントを5つにまとめました。
- ヒントの出し方を工夫して子どもが自ら気づけるようにする
- 褒めて子どものやる気を伸ばす
- 子どもに先生役をお願いする
- わかりやすい具体的な言葉を使い説明する
- 子どもの理解度に合わせる
この5つのポイントを意識して実践すると、効率よく子どもに勉強を教えられます。
ヒントの出し方を工夫して子どもが自ら気づけるようにする
解き方や解答を全て説明するのではなく、子どもが自ら答えへの導き方に気づけるようなヒントを出すようにしましょう。
ヒントの出し方は質問形式がおすすめです。
質問に対しての答えを子ども自身が考え、いろんな角度から問題に取り組むことができます。
また、解答から遠いヒントを出して、徐々に答えに近づけていくようにしましょう。
自分で考え答えにたどり着いたとき、子どもの成功体験になります。
自分で解けた自信が、勉強のやる気に繋がるでしょう。
褒めて子どものやる気を伸ばす
子どもが正解したときに、大げさなほどに褒めてやる気を伸ばしましょう。
親から褒められると子どもの自己肯定感が高まります。
自己肯定感が高い子は、自ら学ぼうと行動を起こせるため、子どもを褒めて伸ばすことを意識して勉強を教えましょう。
子どもに先生役をお願いする
子どもに先生役をお願いして、学んだことを説明してもらいましょう。
親が教えた内容を脳にインプットし、今度は先生役になってアウトプットすると子どもの記憶に勉強した内容が定着します。
誰かに教えるということは、自分がその内容を理解していないとできません。
先生役として説明してもらうことは、効率よく勉強内容を覚えられる方法です。
分かりやすい具体的な言葉を使い説明する
分かりやすい具体的な言葉を使って説明することを心がけましょう。
大人が使う言葉や、専門用語、抽象的な言い方を避けると、子どもが勉強内容を理解しやすくなります。
難しい言葉は分かりやすい表現に変えて、想像しにくい内容は具体例を用いて説明しましょう。
また、目で見た方が伝わりやすいため、絵や図を使うのもおすすめです。
話すときには子どもが聞き取りやすいスピードを意識すると良いでしょう。
子どもの理解度に合わせる
子どもが教えている部分の勉強内容を、どのくらい理解できているのか把握しましょう。
苦手分野、得意分野で理解度が異なるため、その都度子どもの様子をみて勉強ペースの調整が必要です。
分からないところは丁寧に時間をかけて教えることで、その分野の理解が深まり、苦手意識を持ちづらくなります。
やってはいけない勉強の教え方
親が勉強を教えるうえで、次の3つの教え方はやらないよう注意しましょう。
- 人と比べる
- 問題を解けて当たり前だと思う
- できないときに叱る
子どもの勉強に対するやる気を失わせるだけでなく、自己肯定感を下げてしまうため、気を付けるべきポイントです。
人と比べる
兄弟や子どもの友達と比べてやる気を促そうとするのは逆効果です。
親が他の子と比べる発言をすると子どもは「自分はできない子なんだ」と自信を失います。
自信を失うと「どうせやっても意味がない」とやる気を失う原因になってしまうため、人と比べる発言はやめましょう。
ただ、過去の子ども本人と比べることは、できる内容が増えた実感がわいてやる気に繋がります。
人とは比べずに、過去の子ども本人と比較して上手にやる気を引き出してあげましょう。
問題を解けて当たり前だと思う
親にとっては簡単だと感じる問題でも、子どもにとっては初めて学ぶ内容です。
問題を解けて当たり前だと思うのはやめましょう。
子どもの立場になり、どの部分が分からないのか、どう説明したら理解できるのかを考えてヒントを出してあげてください。
寄り添う姿勢で教えることで、子どもは焦らずに問題に挑戦できます。
できないときに叱る
できないことは、決して悪いことではありません。
できないときに叱ってしまうと、「間違えたらどうしよう」と子どもはプレッシャーに感じてしまいます。
その結果、やる気の低下につながる恐れがあるのです。
あきらめずに何度もチャレンジする心を育てるためには、間違えても大丈夫と思える環境が必要です。
どこがダメだったのか、どうしたらできるのかを子ども自身にも考えさせて、1つ1つクリアできるようサポートしましょう。
親がイライラせずに子どもに勉強を教えるときの4つのコツ
親が勉強を教えていると、どうしてもイライラする場面がでてきてしまうでしょう。
そのイライラを少しでも解消できる4つのコツを実践することで、親も子どもも楽しく有意義な勉強時間になります。
子どもに期待しない
子どもに対する期待値が高いと、できないことにイライラしてしまいます。
まずは、子どもに期待をせず「できなくて当たり前。これからできるようになればいい。」と思いましょう。
子どもの成長を見守るスタンスをとると、イライラが減少します。
無理にやらせようとしない
ダラダラしたり、ふざける子どもに対し無理にやらせようとすると余計にイライラします。
集中力がないときは無理にやらせようとせず、一度時間を置きましょう。
学校生活で疲れていたり、お腹がすいていたりと、集中できない原因がほかにある可能性も考えられます。
子どもが集中しやすい時間帯を選び勉強するのもひとつの手段です。
できたところに目を向ける
できないところばかり意識がいきがちですが、できることに目を向けて子どもの成長を感じましょう。
子どもの頑張りに気づくことで、穏やかな気持ちで勉強を教えられます。
また、できたところを褒めることで、子どもも嬉しくなり「もっとがんばろう」と学習意欲に繋がるでしょう。
親のイライラも軽減し、子どもの学習意欲も上がり好循環になります。
先生になったつもりで子どもに教える
親ではなく、先生という第三者の立場になったつもりで勉強を教えましょう。
自分の子どもと思うと、遠慮がなくなりイライラの沸点が低くなりがちです。
自分は先生だと思い込むことで、一歩引いて冷静に勉強を教えられます。
また、先生になった報酬として親自身にご褒美を準備しておくのもおすすめの方法です。
報酬が心のより所になり、イライラ軽減に一役買ってくれるでしょう。
勉強嫌いな小学生への教え方は学習習慣を身につけることを目標にする
勉強嫌いな子どもに対しては、学習習慣を身につけることを目標に実践しましょう。
まずは、「1日5分だけでも自主学習に取り組む」など簡単なものから始めて、成功体験を積み重ねることが大切です。
このときに子ども自身が考えた目標にすると、納得して勉強に取り組めるため、学習意欲も向上します。
目標が達成できたときは、しっかりと褒めてあげてください。
少しずつ自己肯定感が育ち、自信につながると自分からやってみようと自主的に行動できるようになります。
まとめ:小学生の子どもにはポイントを意識して楽しく勉強を教えよう
ポイントを意識して子どもに勉強を教えると、自己肯定感が育ち学習効果が高まります。
親がイライラせず勉強を教えると、子どもは自宅学習の時間が楽しくなり学習習慣を身につけられるでしょう。
親が教えるメリットを最大限に活用し、子どもの学習意欲をサポートできるよう実践してみてください。
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