小学生の子どもの勉強に関して、褒めようと思ったときに
「どんな褒め方をすればいいんだろう…」
「勉強のやる気を促す褒め方が知りたい!」
「ダメな褒め方はある?」
と、お悩みの方もいるでしょう。
そこで今回、小学生の子どもの勉強に対する上手な褒め方や、やる気を促すポイントを解説します。
適切な褒め方をすることで、子どものやる気を引き出し、自分から努力できるようになります。
ぜひ本記事を参考にしてみてください。
小学生の子どもを褒める3つのメリット
子どもを褒めるメリットは次の3つです。
- 自己肯定感が育つ
- 勉強のモチベーションが高まる
- 親子の信頼関係が形成される
褒めることのメリットを把握して、最大限に活かせるようにしましょう。
自己肯定感が育つ
子どもは褒められることで自己肯定感が育ちます。
自己肯定感とはありのままの自分を肯定する感覚のことです。
自己肯定感が高いと、自信をもって物事にチャレンジできるようになります。
その他にも、次のような特徴があります。
- 行動や思考が前向きになる
- 自分の長所に目を向けて活用できる
- 失敗を恐れずに挑戦できる
- 自分にも他人にも優しく接することができる
- 努力を楽しんで続けられる
- 他人の意見に左右されず自分をしっかり持てる
子どもの成長に欠かせない自己肯定感を育てるために、たくさん褒めてあげましょう。
勉強のモチベーションが高まる
勉強の頑張りを褒められるとモチベーションが高まり、自分から進んで学習に取り組めるでしょう。
褒められると、脳内で幸せホルモンと呼ばれるドーパミンが分泌されます。
ドーパミンによって脳は強い快感を覚え、「また褒められたい」と勉強に対してやる気がでるのです。
なによりも子どもにとって、親に褒められる喜びは心を満たし、「頑張ろう」と意欲がわいてきます。
継続して勉強するにはモチベーションが重要となるため、やる気を促せるような褒め方を意識しましょう。
親子の信頼関係が形成される
褒めることで、子どもの心の成長に必要不可欠な親子の信頼関係が形成されるでしょう。
子どもは、褒められると「きちんと自分のことを見てくれている」と実感でき、満足感や充足感を得られます。
自分の存在を認めてもらえている安心感から、「失敗しても大丈夫」と自信をもって何事にもチャレンジできるようになるのです。
また、親から認められていると感じると、子どもが自分自身を信頼できるようになります。
適切な褒め方で、良好な親子関係を築きましょう。
小学生の勉強を褒めつときの5つのポイント
子どもの勉強を褒めるときには、次の5つのポイントが重要になります。
- 努力した内容を褒める
- 質問して努力した内容を引き出す
- 努力した内容を総括して結果を褒める
- 具体的に褒める
- 親の気持ちを素直な言葉で伝える
効果的に褒められるように、ポイントを意識しましょう。
努力した内容を褒める
結果に目を向けるのではなく、努力した内容を褒めるようにしましょう。
努力していたことや、工夫して取り組んだこと、日々の継続状況などを意識して褒めることが大事です。
努力した内容を褒めることで、子どもは結果ではなく頑張ったプロセスが大切であると学べます。
例えば、次の例のように、努力した内容に着目して褒めてあげましょう。
褒め方の例:「テストで100点とれてすごいね」の言い換え
- 「毎日テストに向けて自主学習に取り組んで頑張っていたから100点とれたんだね。」
- 「分からない所を先生に聞いたり、ドリルを活用して勉強に取り組んだから良い結果に繋がったんだね。」
- 「宿題もやりながら、テストに向けて毎日〇ページ自主学習を続けててすごいよ。」
このように、子どもの具体的な行動を褒めて伸ばすことを意識することが大切です。
質問して努力した内容を引き出す
子どもに質問をして、努力した内容を引き出してあげましょう。
「何をどのように頑張ったのか」を発言できる質問を投げかけることで、子ども自身も学習状況をふり返りやすくなります。
質問されることによって、その理由を考えて言葉にするため、自分の頑張りを再確認できるのです。
質問の例には、次のような声掛けが効果的です。
- 「テストに向けて一生懸命勉強していたけど、特に頑張っていた部分はどこ?」
- 「勉強の仕方で工夫していたところはある?」
- 「苦手なところはどうやって対策したの?」
子ども自身が評価して欲しい内容を重点的に褒めてあげると、その後も工夫しながら努力を続けられるでしょう。
努力した内容を総括して結果を褒める
努力した内容をまとめた後に、得られた結果を褒めることも大切です。
努力した結果、目に見える成果が得られているのであればその部分も褒めて認めてあげましょう。
もし、期待していた結果が得られなかったとしても、努力した内容を総括して褒めることで「次も頑張ろう」と前向きになれます。
ただし、結果だけを重点的に褒めるのは避けてください。
結果に執着し、思うように成果がでないと「努力しても意味がない」と誤認識してしまうのです。
努力を総括して褒める例として、次のような声かけを意識してみて下さい。
- 「時間を決めて勉強に取り組んだり、ドリルで復習していたから結果に繋がったんだね。テストで100点とれるなんて素晴らしいよ!」
- 「ドリルや練習問題をたくさん解いただけじゃなく、途中で投げ出さずに最後までよく頑張ったね。合格できるなんてすごいよ!」
- 「結果は残念だったけれど、自分で目標を立てて計画に沿って学習していてえらかったね。この経験はムダにはならないよ。」
努力した内容を総括して褒め、そのうえで子どもと一緒に結果を喜ぶようにしてみましょう。
具体的に褒める
褒めるときは、内容を具体的に伝えるのが重要です。
「すごいね」「えらいね」と抽象的な表現は避けましょう。「〇〇の部分が△△ですごいと感じた」など子どもの行動を具体的に褒めます。
具体的に伝えると、子どもは「努力したことを理解してくれている」と感じるとともに、自分の成長を実感できます。
子どもの努力した内容を具体的な表現で伝えるようにしましょう。
具体的な褒め方の例は、次のようなものがあります。
- 「毎日集中して算数ドリルに取り組めていてすごいね。」
- 「苦手な割り算の問題を何度もくり返し復習していてえらいね。」
- 「英検を受けてみようとするチャレンジ精神がすばらしいよ。」
具体的に褒めることで、子ども自身も努力を認識できて、自信につながるでしょう。
親の気持ちを素直な言葉で伝える
子どもを褒めるときは、親の気持ちを素直な言葉で伝えましょう。
大げさであったり、過剰に褒めると「本当に思ってる?」と素直に受け取れなくなってしまいます。
親の嬉しい気持ちなど、ありのまま表現する方が伝わりやすいでしょう。
自分を主語にすると、さらに子どもに伝わりやすい文章になります。
伝え方の例は、次のような内容を参考にしてみて下さい。
- 「お母さん毎日コツコツ頑張る姿がみられて嬉しいよ。」
- 「苦手なところもあきらめずに勉強している姿を見て、お父さんはすごいなって思っているよ。」
- 「自分で目標を決めて取り組む姿は、お母さん素敵だなって感じるよ。」
難しく考えずに、思ったことや感じたことを素直な言葉で伝えましょう。
してはいけない3つの褒め方
褒めるときの注意点として、次の3つの褒め方は避けましょう。
- 兄弟や周りの子と比べて褒める
- 才能や能力を褒める
- 曖昧に褒める
間違った褒め方をしてしまうと、逆効果になり勉強のやる気を失わせてしまいます。
きちんと注意点を把握して、間違えた褒め方をしないよう気を付けましょう。
兄弟や周りの子と比べて褒める
兄弟や周りの子と比べて褒めるのはやめましょう。
子ども自身が他の子と自分を比べる癖が付いてしまいます。
また、劣等感や優越感を感じやすくなるため注意が必要です。
比較するのであれば、過去の子ども自身と比べましょう。
努力で成長した部分など、比較することで実感でき、自信に繋がります。
兄弟や周りの子と比べるのではなく、子ども自身の成長を実感できる褒め方をしましょう。
能力や才能を褒める
能力や才能を褒めるのはやめましょう。
能力や才能など、生まれ持った部分を褒めてしまうと、「努力をしなくても何とかなる」と思うようになります。
努力をしなくなった結果、何かにチャレンジして失敗したときに「自分はダメなんだ」と自信を失くし立ち直れなくなるのです。
また、能力や才能でできる範囲に留まろうとしてしまい、失敗を避けて難しいことに挑戦しなくなる傾向があります。
能力や才能ではなく、自分の意思でコントロールできる努力した部分を褒めるようにしましょう。
曖昧に褒める
曖昧に褒めるのはやめましょう。
「えらいね」「すごいね」などの、抽象的な言葉で褒めてしまうと、子どもはどこを褒められたのかはっきりしません。
そのため、自信やモチベーションに繋がりにくくなってしまいます。
何を褒めているのかを明確に伝えることで、子どもも自分の努力を認識して勉強に取り組めるようになるでしょう。
具体的な内容で伝えることを意識して褒めましょう。
まとめ:小学生の子どもには、努力した過程を褒めて勉強のやる気を促そう!
小学生の勉強に対する褒め方は、努力した過程に注目することが重要になります。
努力した内容を具体的にわかりやすく褒めることで、子どもの自己肯定感や勉強に対するモチベーションを高められます。
ただし、褒め方を間違えてしまうと逆効果になってしまうため、注意が必要です。
適切な褒め方で、勉強のやる気を促してあげられるよう5つのポイントを意識しながら活用してみてください。
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